日々是瑣末的。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年/日本)
冒頭を『破』のテレビ放映後にやってましたが、そこのアスカとマリのやり取りが可愛くてねえ。それで期待して行ったんだけど、ほんと全編いいコンビになってた。カヲル君は相変わらずカヲル君でした。あの子は全く、人の心の隙間に入り込んでおいてから深い傷を残すよね……。
でもって、BGMの一部に『ふしぎの海のナディア』のもの(アレンジ)が使われていまして!それがますますテンション上がる!ゴージャスなオーケストラ&コーラスアレンジ……サントラほしいなあ。
あと、エヴァは毎回実在のおふねがあっけなく踏みつぶされたり真っ二つにされたりするんですがw こんごういたねーあとしらねさんもいた?テレビ版のアスカ来日の回の、戦艦二隻を使徒の口に突っ込ませて零距離射撃するシーンとか特に好きです!
聯合艦隊司令長官 山本五十六(2012年/日本)
有名な山本五十六の話です。あらすじ終わり。
日独伊三国同盟の締結から開戦、真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦、からブーゲンビル島上空で五十六の搭乗した機体が撃墜されるところまで、を描いています。あと、敗戦時の光景も少々。史実が元で、明らかに敗戦の一途を辿る太平洋戦争ものなので、すごい盛り上がる、っていうシーンはないんだけど、でも私的には面白かった。
五十六を演じる役所広司がかっこよかったです。ついつい甘いもの食べてるシーンばっかり目につく(笑)。若い新聞記者役の玉木君も好きだし、あと阿部寛演じる山口多聞に大層萌えました。空母と最期を共にする司令官……。でも阿部ちゃんだけ『坂の上の雲』かローマ人かって感じだったけど(笑)。零戦パイロット役の五十嵐君もよかったな~。あと、弾薬切れ(なのかな?)で敵空母に突っ込む人もよかった。こういうところからやがて特攻が始まっていくのかな、とも思いました。
第一種軍装も第二種も第三種(五十六が亡くなった頃はまだ正式制定前の単なる略衣だっけ)も見れてよかったです。白の第二種軍装が至高だと思っているけど最近なかなか第一種も好き。
世論を煽るマスコミとか、5年で9人目(だったかな?)の首相とか、現代にも通じるなって思いました。戦争に対して肯定的で、煽りまくってる新聞社の主幹の人が、玉木君が出征するって報告しに来た時に、何か言いたそうにするのは、自分のやってることを自覚しているからだよね?普段国のために若い命を散らすのは当然だとか書いてる手前、「死ぬな」とか「生きて帰ってこい」とか言えないけど!っていうことだと思ったけど違うかな?いいように取りすぎ?
戦争が終わった途端、掌を返したように民主主義、民主化、としゃあしゃあと言うのが、ほんと所謂マスゴミって感じだぜ。でも、そんな風に価値観や教育なんかも全部一転して、戸惑った人も多かったのかな。映画に描かれた新聞社の人間のように迎合した人達もいれば、多分順応できなかった人もいるんだろうなあ。
あと、本土を攻撃されたことがなくて「戦争になれば景気がよくなる」って言ってた人達が、むなしいなって思いました。最初は派手な女優さんも、最後はもんぺ姿なんだ。
一番好きなシーンは、金剛・榛名のガ島への夜間艦砲射撃……ではなくて、南雲さんが泣きながらお茶漬けを食べるところです。南雲さんは賛否両論ある人のようだけど、この映画の中では悪いめの描かれ方でした。
でもー!金剛型出てこないと思ってたからー!嬉しかったの!艦影が彼らのものかどうかはわからないけど(見分けがつきません)(というか同じようなシーン使い回しているからなあ実際は大和さま長門さんの艦影かなあ)、でも名前出てきたから!
あと、護衛の零戦が敵機発見して一斉に増槽落とすところも好き。
小ネタというか、士官が揃って食事してるシーンとか、お偉いさんがお酒飲んでるシーンとかで、お茶碗やぐい呑み(っていうのかな?)に錨のマークが描かれているのが可愛いなって思いました。海軍仕様の食器は全部そうなのかな?
因みに、翔鶴瑞鶴はシスの字も出てきませんでした……真珠湾攻撃にも参加してるんだよ……あの「6隻」って言われているうちの名前の出てこない2隻だよ……。
Kalafina LIVE 2012 "After Eden"@NHK大阪ホール2日目
去年の夏にサンホラのライブにぼっちで参戦してから、コンサートに一人で行くのも怖くなくなりました。っていうことで、『After Eden』CD購入者向けの先行にチャレンジしたらチケット取れたので!初・生Kalafina!
CDを聴いていると、きれいだな、っていう印象なんですけど、生で聴いたKalafinaは「迫力!」という感じ。高音も低音もガツーン、てきました。
「Magia」とか「red moon」とか、好きな曲をやってくれたのも嬉しかった!「magia」はAE収録曲だからあるだろうとは思ったけど、「red moon」がかっこよすぎた。その前にバンドが「Numquam vincar」を演奏してくれて!「えっ?……えっ!うおおおぉぉぉおお!」ってテンション上がってたところに赤の衣装にお着替えで「red moon」というところが!やべえ。
AEの曲の中で、「destination unknown」がなかったのは残念だったかな。あと、過去曲では「sprinter」「Lacrimosa」辺りを聴いてみたかった!
しかし、自分のいた席の辺りは皆さん大体座って手振りも少なかったんですけど、「in your eyes」の時に隣の人が立ちたそうな素振りを見せていたので、勢いで自分も一緒にスタンディング!後ろの人には迷惑だったかもしれないけど、センターとレフトの人は立ってて、自分達側だけほとんど立ってないって感じだったので……ライブは立ちたい派なので……静かに腰を落ち着けて聴きたい派の人には申し訳ない。(真ん中の人達皆立ってた(ように見えた)から、立っちゃいけないライブというわけではないんだよね?)最後の1/4までは我慢したので許してください。
でも全体的に楽しかったー!AEの、「Eden」から始まって、一時期暗いところを彷徨って、「symphonia」の光を潜り抜けるように終わる感じがすごい好きなので、セトリがそのままそういう感じでほんと!アンコールの「I have a dream」の時に、天井に模様が映っているのもすごいきれいだった。また行きたいなあ。
1/8セトリ(メモ取ったけど字が汚すぎてこれで合ってるかわからない)
Eden
光の旋律
(MC1)
neverending
輝く空の静寂には
ことのは
Numquam vincar(インスト)
red moon
adore(かな?)
(MC2)
テトテトメトメ
闇の唄
sandpiper
Magia
magnolia
(MC3)
胸の行方
in your eyes
fantasia
Kyrie
音楽
(MC4)
symphonia
アンコール:progressive
(MC5)
アンコール:I have a dream
とある飛空士への追憶(2011年/日本)
下層階級出身の混血の飛空士と次期皇妃となる公爵令嬢の、1万2000キロの旅と、空戦と、身分違いの恋の物語。
説明不足とかカットされたシーンはあるけど、原作のストーリーを大幅に変えることなくほぼそのまま映画にしてくれていて、すごい嬉しかった!変にアレンジして、それがいい方向に進めばいいんだけど(例えば福井晴敏作品の映画版ラストは原作よりすっきりしていて好きだ)、大体の場合は、原作読了済の人間にとっては改悪としか考えられないものになるので……。
デル・モラル邸襲撃のシーンとかかっこよかったね!シャルルの「……ごめん」のシーンが好きだなあ。空雷をぎりぎりまで引き付けて敵艦隊にぶつけるところ。墜ちていく人とかね。あと、サンタ・クルスのダンスのシーン、と砂金を撒くシーン。空戦と、ラストはほんと動いてくれてうれしい!という感じ。文章だけでも想像できるけど、やっぱり戦闘シーンは特に動いてるところを大画面で見たいものだ。
あ、そんなミリオタではないしファンタジーだと思ってるんで実際あんな動きはおかしいとかそういうのは気にしてません!そんな至近距離で艦隊同士撃ち合ったりしたら大変なことになるとは思うけど!
難を言うなら、シャルルとファナがサン・マルティリアを出発する時に、囮として敵基地に総攻撃をかけた人たちの描写がちょっとでもあればよかったんだけどなあ……。
あと、ファナが引鉄を引きシーンは、原作の小さく名前を呼ぶ方がよかったな!あそこはファナがサンタ・クルスの機動についていけてて、ちゃんと眼を見開けていることの理由を、ちょっとモノローグで入れてくれた方がよかったかもしれない。シャルルも、ファナがとっくに気絶してると思ってたわけだし。
あと声は……まあ神木君はまだ我慢できたけどファナ役の子は……舌足らずというか、公爵令嬢っぽさが全然ない……。最初のうちは、ファナも感情を押し殺しているので棒でも合わなくないかな、っていう感じだったんですが。やっぱりここはちゃんと声で変化を演技出来る声優さんにしてほしかった!声に俳優を持ってくることで一般向けに振ったのかとも思うけど(原作も一般向けで出たし)、それは多分失敗している……。もうターゲット層が行方不明!それならもうヲタク層向けにすればよかったと思うの!カルロ皇子に小野Dとかヨアキンに浪川さんとか使ってる場合じゃないと思うの!
声だけもうちょっとよかったら、DVDとかBD出たらほしいんだけど……ちょっと悩むところです。
モールス(2010年/米)
日曜日に『モールス』を観てきました。『ぼくのエリ 200歳の少女』のハリウッドリメイク版。筋書きは原作リメイクというより映画リメイクのようで、舞台がアメリカに置き換わって、ちょっと登場人物の設定が変わっただけで『ぼくのエリ』とほぼ同じ。『ぼくのエリ』で足りないと感じたところ(エリがヴァンパイアになった経緯とか)を補ってくれたらなあと思ってたので、そこは少し残念かも。
エリ/アビーの偽パパの名前が覚えられないのでマダオ(※)と呼んでいるんですけど、今回挿入されたアビーと子供の頃のマダオの写真のシーンがよかったです。悲劇は繰り返すことの、より強い暗示っぽくて。きっとマダオはオーウェンと同じように少年時代にアビーに惹かれて、行動を共にして血液供給者になって、アビーを生かすためだけに殺人を繰り返してきたのだろうな。
でも、歳を取って体力も落ちて昔のようにうまく狩りをすることができなくなって、マダオはそういう生活に倦んでしまう。狩りにも失敗して自動車事故に遭って、身元がすぐわからないように自分の顔を酸で焼いて病院に運ばれるんだけど、最期は窓枠越し(マダオが声が出せない(=入っていいよ、と言えない)のでアビーはそれ以上室内に入れない)にアビーに自分の血液を与えるところがいいな。
原作マダオは正直ただの小児性愛者の変態おっさんなので、そういう部分やマダオの逆襲をばっさりカットした映画版は純愛風味に収まっててよい。
アビーは自分が女の子じゃないってことを繰り返し言ってたけど、ハリウッド版は原作どおり元・男の子設定だったのかは謎です。スウェーデン版ではちらっとあったそのシーン、カットされてたし(まあ日本版DVDではぼかしのおかげで意味わからんのですが)。流石にあれで男の子だと気付けっていうのは無理だよなあ。
『ぼくのエリ』の方のエリは男の子でもありえるかなって思う感じなのに対し、こっちのアビーはどう見ても女の子でした。あ、でもパーカーのフード被ってる時の顔立ちはちょっと凛々しいかなあ。そういう風に見ようとしたからかもしれませんけど。
どうしてもオリジナルの映画と比べてしまうけど、アビーとオーウェンだけに焦点を絞っていてわかりやすく、充分面白い映画だと思います。子供のヴァンパイアっていう時点でおいしいものね(『屍鬼』の沙子とか『インタヴュー・ウィズ・ヴァンパイア』のクロウディアとか)
※まるでだめなおっさん