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とある飛空士への夜想曲(上)(犬村小六/ガガガ文庫)



『とある飛空士への追憶』のスピンオフ作品。『追憶』でシャルルの敵として立ちはだかった帝政天ツ上のエースパイロット・千々石のお話。

早くに両親を亡くし炭鉱の島で鉱夫として働く少年時代の千々石と、天ツ上-レヴァームのハーフであり歌手を目指す少女・ユキの出会いから、ふたりがそれぞれ海軍のエースパイロット/歌姫になっての再開、そして天ツ上とレヴァームの戦争が激化、というのが上巻の展開です。
相変わらずコメディパートがちょっと気になるけど(わざとらしいというか子供っぽすぎるというか。ラノベなのでしょうがないのかな~)、『恋歌』の1~2巻で感じたような不安は覚えなくてすみました。

シャルルがレヴァーム側のベスタドだったのに対し、今度は天ツ上側のベスタドの子が登場です。境界上に生まれた子は、両方のコミュニティに帰属できるのではなく、両方から爪弾きにされるのだな、って思います(自分が書いている話でもそうだけど)。
戦火が激しくなっていく中で、皆の憧れである国民的歌姫が憎き敵国との混血だと露見した時、民衆はどうするのかな。レヴァーム的要素である金髪をわざわざ黒髪に染めてるってことは、続巻ではその辺りも絡んでくるんじゃないかなーと推測。

そういや『追憶』の時は、そんなに日米臭はしてなかったと思うんですが(天ツ上が日本ってのはありありとわかるけど、レヴァームはそんなにアメリカじゃなかったような。民主主義というより王政のある国だからかな)、『夜想曲』では明らかに太平洋戦争を意識してるのだな、という感じ。登場人物のネーミングとか。ということは『追憶』は日本軍が進駐してきた南太平洋の島からアメリカ本土まで翔破する話だったのか。あと、犬村さんはよっぽど坂井三郎が好きなんだなあ……と坂井さんの『大空のサムライ』を読んだ後だと思う。『追憶』の時にも言われてたけどね。

ともあれ、今続きが気になるラノベNo.1です。下巻は9月だっけ?海猫vs千々石再びが早く読みたい。犬村さんのツイッターによると下巻は壮絶らしいので!


『追憶』の映画も楽しみだなあ。10月公開らしい。キャラデザの違いが気になるけど、断髪前のファナは映画の方が「美人」という感じ(挿絵も漫画版も、どう考えても「可愛い」だったからね)。でも断髪後は小説の表紙のファナが一番いいなあ。
声が声優さんじゃなくて俳優さんだけど(シャルルが神木君とか)、どうなるんだろ……。吹替えとか、俳優さんがやる場合が多くなっているけど、ちゃんと声優さんにやってほしい派です。

それから『追憶』の単行本をどうしようか悩む……加筆……加筆かあ。わたしの中ではあれで完成してるからなあ。

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乙女×乱舞(今村陽子/講談社ARIAコミックス)



『乙女×乱舞』という漫画を買いました。事故で記憶を失い、ぼんやりと日々を過ごす少女・蕾の元にある日やってきた転校生・雪爾は、突然彼女を「下僕」に指名して己のパートナーにする……という話。妖怪退治ものというか、式神使いの一族の少女とそれを護る少女のお話です。1巻で完結。

全然知らない作家さんだけど、本屋で見かけてカバーの女の子がかわいくて一目で表紙買い。左側の白い子(雪爾)がすごい好みーと思って買ったら性格もほんと好みで当たりでした!式神を乂(か)る一族の頭領で、えらそうに喋って、ツンデレな美少女!
主人公の蕾はちょっとぼうっとした女の子で、実際は事故ではなくかつて自分の舞伴(パートナー)を殺したことから記憶喪失になってます。その辺りが物語の鍵となってる。
女の子同士でキスしたりする(名目は生気を分けるためなんだけど)から抵抗ある人は読めないかもー。そんな恋愛でちゅっちゅしてるわけではないのでわたしは平気でした。カバー外した下の、「生気の受け渡しはよく考えれば恥ずかしいかも」って照れてる雪爾がかわいい!

あと、管狐(普段は人間(男子高校生)の姿をしている)のカズイも好きだな~。黒髪少年!そしてファンシー小動物!(笑)雪爾の双子の兄の千歳はきらきら金髪美形なんだけど、性格がちょっと黒い。双子が、お互いがお互いの身代わりというのもあるんだけど(千歳の方が力が強いから、雪爾の方が基本的にはスペアなんだけど、千歳自身も取替えが利くことには変わりない)。


あと最近買ったのでは『赤の世界』(びっけ/講談社ITANコミックス)、『とある飛空士への夜想曲(上)』(犬村小六/ガガガ文庫)が面白かったので感想をそのうち書きたいな~。

マギ(大高忍/少年サンデーコミックス)



前回の記事に書いたとおり、『マギ』というまんがにはまりました。

そもそも東方のゆゆさま(西行寺幽々子というキャラ。亡霊少女)の話をしていたところ「このキャラを遠目に見てジャーファルくんと空目した」とリプライがあり、ジャーファルくんて誰ぞ、と携帯検索→ピクシブ百科事典というページが引っ掛かる→「シンドバッドのせいでいつも気苦労が絶えないが、主君に対する忠誠は本物で、何も知らない他人にシンドバッドを侮辱されると我を忘れるほど激昂してしまう。」(引用)→主従(゚∀゚)!!→周囲の攻勢→取り敢えず帰り道にあった本屋さんに置いてあった7巻までを買って帰る→「8巻がかっこいいですよ」「今週のサンデーは設定の載ったピンナップ付きですよ」→買いに走る、という流れで……。いやもうすごいだめ押しだったね!

そんなジャーファル押しで読み始めたマギですが、冒険や友情の正統派少年漫画な感じ。『アラビアン・ナイト』的な世界を舞台に、ジンを呼び出す不思議な笛を持った少年アラジンと迷宮(ダンジョン)攻略を夢見る少年アリババ、そして彼らに助けられた奴隷の少女モルジアナの3人を中心に、シンドバッドご一行とか敵対国の人たちも交えて冒険やら政変やら謎の組織やらに巻き込まれていくお話です。

まあ、わかりやすくシンドバッドご一行が好きなんですけどね……というかジャーファルが好きなんですけどね……。破天荒な主人(シンドバッド)に振り回される気苦労従者、普段は主君に対して結構辛辣だけど、他人に主君を侮辱されると怒る、という、まあ、萌え!ポイントを突いてくるキャラなのです。対して主人であるシンドバッドは登場時葉っぱ一枚のひとですけど(笑)でも七海を制覇したカリスマ!豪快な王様!やるときはやる男!
ジャーファルはかわいい顔してアサシンなところがもーえーですよ(※特技:暗殺術)。内政担当なのに……。出身地が「???」になっているので、暗殺教団(世界史でも出てくるハシーシュのアレ)みたいなところ出身だといいなあ。子供の暗殺者か……ゴクリ。あと、被り物と衣装と長い袖で手を隠してるところが中国系の意匠に見えるんだけどそうでもないのかなー。というか正直最初宦官かなって思った!(ぜったいちがう!)(何でそう思ったのかわからん)少年誌ではそんなネタはやらない。
彼らの国のシンドリア編が8巻から始まったんですが、単行本未収録部分でジャーファルに関する話はあったのかなあ。妄想が止まりません。
あと、作者さんのブログに、シンドバッドは表向き人前で機嫌悪く振る舞わないという話があって、なんか、ちょっと、萌えた……。奔放な王様でも不機嫌になることあるよね。側近たちに気付かせないようにしてるけど、気付いてる人たちは気付かない振りをしていればよい。


アラビアン・ナイト繋がりで元ネタの『千夜一夜物語』を久し振りに読んだりもしているんですが、シン様の元ネタのハールーン・アッ=ラシード関係にどうしても目が行ってしまう……(いや、もちろんシンドバードそのものも元ネタなんですが)。商人やら平民に変装してお付きを引き連れてお忍びで街に降りることしょっちゅうです。側近のジャアファル(原典の方では大臣)の気苦労が忍ばれるエピソードが多い(笑)。「3日以内に殺人犯を見つけてこなかったらお前と一族死刑な」とか言うんですよ……もうやりたい放題すぎですよ教王……。あと、何かすぐ地下牢に入れられたりする。

ハールーン・アッ=ラシードとかジャアファルとか(マスルールもだけど)更に元ネタを辿れば歴史上の人物です(ハールーンはアッバース朝の第5代カリフ)。ジャアファルのお兄さんがハールーンの乳兄弟のようで、ジャアファルはハールーンと年齢も近い(多分)親しい側近だったんだけど、最期がひどくてな……。寝食を共にするくらいの親友を、しかもその日一緒に狩りに行っておきながら「御心変わり」で斬首したのを筆頭に一門粛清。イスラム帝国の中でペルシア系のバルマク家が権勢を持ちすぎて目障りだったとか、親政を行うためとかあるけど。何かいろいろ想像しちゃう。
なんで名前が不吉で心配ですジャーファル>< でも歴史的にイケメン認定されてんだな……。


そんなわけでおすすめですよ!マギ!
 

MORSE(ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト/ハヤカワ文庫)

  


映画の方(ぼくのエリ、200歳の少女)がいいよ、と友達に言われて初めて知りました。DVDを買うかどうか迷ったので取り敢えず小説版から!邦訳が読みにくくて、あと北欧なんで聞きなれない上に似たような名前が多いので混乱しましたが、面白かったよ。

舞台は1980年代のスウェーデン、ストックホルム郊外。12歳の少年、オスカルは学校でいつも苛められてばかり。ある日、オスカルと母親が2人で住む団地の隣室に引っ越してきた新しい住人は、何処か奇妙な雰囲気を持つ娘とアルコール依存症らしき父親。エリという名の隣人の少女とオスカルは次第に仲良くなっていくが、同じ頃、町では次々と殺人事件が起き   という話。

星の大地(冴木忍/角川スニーカー文庫)

おすすめされて読みました。全3巻。

砂漠を隔てた二つの国、レーンドラとユハリシュ。予見の力を持つレーンドラの王女・サウラに仕えるアゼルは、突然の王女の自害を聞かされる。それも束の間、『秘術』によって甦った王女は、記憶と力を失い性格も一変。サウラの記憶にある唯一の手がかりとなる人物を探すために出奔した2人は、やがて大国同士の戦争、そして世界の滅亡を巡る渦中に身を置くことになる、というお話。

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