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風が強く吹いている(三浦しをん/新潮文庫)



三浦しをんが面白いよ、とおすすめされたので(エッセイがおもしろいという話だったんだけど)、映画化もされて有名そうなこれから手にとってみました。初・三浦しをん。

簡単に言えば、ほとんどが陸上素人な10人で箱根駅伝を目指す話です。文章も読みやすくてすらすらっと進みます。素人が1年で箱根に出られるなんてうまくいきすぎーっていうのはあるけど本の中でくらい夢見たっていいじゃないか。っていうか主眼はそこじゃないと思う。
自分はスポーツとか皆でひとつのことをやるとか、そういうのとは無縁の青春を送ったので、ちょっと憧れるところがありました。ひとりで黙々と文章とか書いてると、途中で苦しくて諦めそうになるもん。励ましあったり、誰かのことを思って襷を繋いだり、そういうのはいいなあ。でもどれだけ仲間がいても長距離走っている時はひとりだから、そういうのは文を書くのに似ているかもしれない。見えない遠いゴールに向かって一歩一歩進んでいかなきゃいけない。そういうことを考えてたら色々読んでる途中で泣いちゃった。

映画版を来月WOWOWでやるみたいなので、見ようと思います。遣都出てるし!あのこのきらきらしたところは走にぴったりだと思います。
走がほんとバッテリーの巧と被るなあ。それぞれ野球と陸上に一途過ぎて生きるのに不器用なの。でも仲間ができて変わっていくの。


あと、三浦しをんがBL好き、という話を聞いていたので、「あれっ?もしかしてそういう風に読むのが正解なのかな?」とところどころ思ったよ(笑)

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大空のサムライ(坂井三郎/講談社+α文庫)

   

旧日本海軍のエースパイロット・坂井三郎氏の自伝。零戦乗りの撃墜王の少年時代から、硫黄島を脱して本土に帰るまでの回想録です。靖国と科博に零戦を見に行ったのに、肝心のこの本をまだ読んでいませんでした。
読んでて、何か、おじいちゃんの若い頃の話を聞いてるみたいな気分になりました(いい意味で。「おじいちゃん」なのは戦争に行った頃の親族は祖父母の年代だから)。本なんだけど、すごく生き生きしているというか、目の前で話を聞いてるみたい。

練習機で訓練しているところとか、B-17を撃墜した時の話とか、内地に帰れなくてラバウルに行かされた時の笹井中尉が介抱してくれる話とか(笹井中尉関連はほんわかエピソードが色々あるだけに坂井さんが負傷して帰還している間に戦死されたのが切ないなあ)、敵基地の上で編隊宙返りとか、セミ訓練とか、印象深いエピソードは沢山あるんだけど、ところどころに空戦相手の生身の死が描かれているところがずしんと来ます。これが戦争というものなんだ、と言いながら敵搭乗員がパラシュートで脱出することを祈ったり、矛盾してるんだろうけど、実際そんなに「敵兵だから」とは割り切れないだろうなあ。朝一緒にいた仲間が帰りにはいなくなってるところも悲しい。上巻の最後の方の、山口中尉の機体が被弾して、本人には何ともないのに、落下傘もなくて脱出できなくて、ジャングルに墜落する……というところとか。敵側の搭乗員の、パラシュートで脱出して無事海上に降りたのに鱶にやられてしまうところもある意味無情だけど。

すごいのが、ガダルカナルでドーントレスの編隊に突っ込んで負傷してるのにラバウルまで帰ってくるところだと思います。しかもちゃんと報告してから医務室行きです(ルーデルの片足吹っ飛んでるのに帰還もすごいと思ったけど)。『永遠の0』にもこの辺りのエピソード出てきてましたね。麻酔もかけずに眼球に刺さったガラスを引き抜く辺りはぎゃっ!となりました。

最後の、「あとがきに代えて」のところで、坂井さんの戦闘機乗りとしての努力や秘訣が書かれているけど、「果たして生まれてから自然に死んでゆくまでの長い期間に、自分が持って生まれた人間としての性能の何パーセントを使って、この世から去って行っているだろうか」という部分にはっとさせられました。「天才」という言葉で片付けてしまうのは簡単だけど、その、性能の使用量のパーセンテージを上げる努力があったからこその撃墜王であって、無事の生還があったんでしょうね。「敵と闘うことより、自分に勝つことの方が、ずっと苦しい」という言葉が、すごく重く感じられました。


あーレベルは低いけど自分との戦いをがんばろう。

高杉さん家のおべんとう 3(柳原 望/MFコミックス)



30過ぎのオーバードクター(後にめでたく助教)が親類の中学生の女の子を引き取ることになる話、の第3弾。元々作者がLaLaで歴史ものを描いてた頃好きでよく読んでいて、それが今青年少女を描いているよーというので読んでみたのです。
それまで顔も合わせたことのなかった2人が突然同居生活をすることになって、不器用な三十男とこれまた不器用な女の子がお弁当作りを通して家族になっていく、その徐々~な感じのところがいいです。じわじわすぎてもどかしいくらいだよ。でもそれがいい。まあ温巳のパワポはどうかと思うけどな!

3巻は巡検とか久留里の野外学習とか温巳の学会とか色々イベント目白押しで、くるりんもこれまで磨いてきた料理スキルで学校のクラスメイトたちとちょっと距離を縮めたり、でもお弁当に虫食で引かれてしまったり(苦笑)虫……は食べる機会もないし、わたしはどうだろ……。
あ、でも赤味噌のハンバーグは食べてみたいです。うちのハンバーグはにんじんとかピーマンが入ってるよ。

あと、懇親会ネタがちょっと他人事じゃないなと思いました。出席者数と料理の量の対比が……あばばばば。

とある飛空士への恋歌 5(犬村小六/ガガガ文庫)



恋歌完結編です。こちら空戦目当ての人間ですから途中の巻でめげそうになったけど、最終巻まで読んでよかったーと思わせてくれる作品でした。ツンデレツンデレはまだしも、何か色々とメタ発言とか軽すぎる学園ノリが受け付けなかったんだけど、3巻後半~4巻の巻き返しがすごかった。主人公もちゃんと成長してビルドゥングス・ロマンしてた。あと、最後、彼らの物語はまだまだ続くんだ、という終わり方で、クレア奪還しておめでとう!ラヴラヴ!みたいなハッピーエンドよりも余韻が残っててよかったと思います。
あ、でも若干ボリューム不足は否めないかも。空族の第二王子はどうなったんだ。まあいいのか。

一番好きなシーンは「空の果て」での三機編隊宙返りです。いなくなった子達のことを思い出してうわーやべー泣くーとなりました。やっぱり地上にいる時の彼らよりもあと恋の話よりも空を飛んでいる時の話が好きなのです。

あと海猫さん!追憶から読んでるので皇妃と海猫の登場は嬉しい……。

それから、寮監が何か浮いてるなあと思ってたら、別作品からのスターシステム的登場なんですね(wikipediaに書いてあった)。納得行ったよ。


追憶の映画が今年秋公開のようなので、できたら見に行きたいです。

新選組 幕末の青嵐(木内昇/集英社文庫)



薦められて読んだ途端作者が直木賞とってました。新選組もの久し振りに読んだなあ。本棚には色々たくさんあります。 司馬遼太郎をはじめ、ほとんどを中学時代に揃えました。

『新選組 幕末の青嵐』は、章ごとに語り手(主観)が移り変わっていく形式の物語です(とはいえ土方さんがメインっぽい)。上洛前から、箱館以降の後日談まで。各隊士や関係者の視点から描かれた、見かけは短編集のような感じで、でも一連の作品として時系列で繋がっています。文章はちょっと淡々としてるかな。そんなにくどくない。さらっと読めるけど、要所要所でやっぱりうるっと来てしまいました。山南さんとか山南さんとか山南さんとか(大河もあの回は号泣だったよ堺さんがよかったよ)。

わたしは新選組では沖田総司がすきで、新選組ものはそのキャラ造形で好き嫌いが決まってしまうことが多いのですが、木内さんの描く沖田総司はわたしの好き系統でした。というか『新選組血風録』系だな。ちょっと人間味が薄くてにこにこしてて話の通じない天才。
平助とか左之助にちょっと違和感があるなあと思いつつ、でもこの斎藤一は好きだなー。わたしは人間味のない人が人間っぽくなっていくのが好きなのか。

紹介文で「青春時代小説」と書かれていたけど、ほんとにそんな感じでした。時代劇というよりは、当時の若者たちの話だなあ。

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